Research

Wearable Dancing Instrument



[Musical B-boying: Wearable Dancing Instrument]

programmed by Minoru Fujimoto
[Dancer] Minoru Fujimoto


「コンセプト」

通常、ダンスは音楽に合わせて踊る。つまり、音楽に対して受動的である。 また、ストリートダンスでは、リズムに合わせて単純に1拍や2拍程度のステップを繰り返すことによる音と動きのシンクロが重要な要素である。もし、音と動きのシンクロによる心地良さを活かしたまま、ダンサーのステップで音を奏でることができたら、ダンスによる表現力と音楽による表現力を併せもつ新たなパフォーマンスが創造できると考えられる。 受動的であった音楽とダンスとの関係は、能動的なものとなる。音を感じ、体を動かし、さらに体によって音楽を作る。直観的なダンスによる演奏は、新たな作曲方法になり、ダンサーは音と動きのリンクをより考えるようになる。

ダンスを知れば知るほど音に対する欲求が大きくなってくる。演奏者ではないダンサーが音楽を創る。その第一歩となるようなものにしたい。


「システム説明」

加速度センサーを用いてダンスのステップを認識し、音を出力します。 加速度データの認識にはDTW(Dynamic Time Warping)というアルゴリズムを用いています。DTWはDP(Dynamic Programming)マッチングとも呼ばれます。 DTWを用いることによってあらかじめ登録しておいたダンスのステップと現在の加速度の値の類似度を計算し、マッチングを行います。 また、ダンスでは音楽に合わせて振付けを行います。このシステムでは、アプリケーション上で簡単にダンサーが自らステップと音の組合せを選ぶことができます。またステップと音の組合せをダンサーの好きなタイミングで変更できるように設定することも可能です。 ダンサーが心地良く音を出力できるように2つの認識手法を提案しています。

1. BGMの拍に合わせた認識手法

BGMに合わせて実際に数回ステップを行うことで、ステップの加速度データのうち認識に使える部分を抽出します。この手法によって、ステップのどこまでを認識すればタイミングよく音を出力できるか計算します。 しかし、この手法だけでは認識時間が短くなり、似たステップの場合などでは誤認識が多くなります。

2. 2段階での認識手法

1つ目の手法だけでは認識時間が短いため、誤認識が多くなる問題が生まれます。そこで、1つ目の手法を使って音を出力しつつ、継続して認識を行い、もし出力した結果が間違っていた場合には出力音を正しいものに変更するという認識手法を提案しました。 この手法により、音の出力はダンサーのステップに遅れず、認識精度を高めることが可能となりました。



[Kobe Luminarie 2008 Event Stageでのショーケース]

2008年12月14日に神戸ルミナリエの市民ステージにて行ったパフォーマンス映像です。

前半は自分の動きで音を出していて,途中で手をついた部分からはBGMに合わせて普通に踊っています. 当日にデバイスが壊れるなどのトラブルがあり,直前にステップを登録し直したので、少ないステップでのパフォーマンスとなりました。